天野酒 酒蔵見学会


 河内長野の天野酒 酒蔵見学会に参加してきました。以下天野酒のお知らせより。

1月27日土曜から3月2日までの毎週土曜日開催です。

各日とも午後1時と午後3時の2回開催となります。


天野酒ができる現場を直にご覧いただいたあとは新酒の試飲をしていただきます。

さらにお土産(吟醸300ml)付きとなっております。

参加費用お一人様1100円税込

 Yahooニュースにも一部流れてきていたので、大人気のイベントとなっているようです。少し遠いですが、1100円でお土産付き、試飲付きは良いですよね。
 河内長野にゆかりのある有人が居るので、天野酒のホタルイベントには何度か参加したことがありました。ホタルイベントは、今日の説明だと橋本知事の当時はじまったようで、今は補助金予算は無くなっているようです。一応、昨年もやっているようですね。

高野街道、酒蔵通り

 とても趣のある河内長野市の高野街道の酒蔵通りの中心となる酒蔵です。かつては周囲にいくつも酒蔵があったようですが、大手との競争にも勝てずに多くが廃業していったようです。天野酒の醸造元である西條合資会社はかつては〇〇政宗のようなよくある地酒を造っていたようですが、なかなか売上を伸ばすのに苦慮していたようです。以下サイトより引用。

私ども西條蔵の創醸は享保三年(西暦1718年) 以来今日まで河内長野の地で酒造業を営んでいます。


創醸期より明治末期までは「三木正宗」 大正・昭和を通しては「波之鶴」の銘柄で親しんで頂きましたが、 昭和46年、天野山金剛寺のご好意、 地元の皆様の声援を頂き古格「天野酒」を復活。
今日では知る人ぞ知る地酒の一つに数えて頂けるまでになりました。

 天野酒の名前で復活させたのが昭和46年なので、第一次日本酒ブームではかなり売れたとのこと。この辺の説明は製造部長さんがずっとお話されていました。
 また、関西周辺は丹波杜氏が多く、味が濃いめの酒が多いですが、こちらでは淡白な白身魚にもあうスッキリとした酒にすべく、南部杜氏とのこと。これも第一次日本酒ブームにのっかれた原因なのかもしれません。

杉玉の説明中

 この地域では杉玉を作るイベントが有るようで、新酒の季節になると青い杉玉が各家庭に下げられるとのこと。良いですね。確かに、酒蔵でもない家にもこの時期だと茶色くなってきた杉玉が下げられていました。


 かつてはこのような木樽で醸造されていましたが、もうだいぶ前から琺瑯の樽に変わったとのこと。木樽職人も居なくなってきているんですね。
 先日話を聞いた剣菱酒造が木樽職人を工場ごと雇って守っているという話を思い出しました。

甑。これで酒米を蒸す。

 以前は精米場もあったようですが、近年は精米された米を仕入れているとのこと。最新型の精米機は楕円で精米が出来るようになっているので、その方が合理的と思います。

放冷機。蒸した米をこちらで適温に冷まします。

 放冷後、麹菌の種付けをします。ある程度放冷したものを麹室に入れ、そこで接種するイメージだったのですが、麹室に入れる前に接種しているような説明でした。まぁ、ある程度冷めるまで動かせないですし、放冷機はオープンなので多少なり雑菌に暴露されますし、いつ接種しても同じでしょうから、その方が合理的なのかも知れません。麹室で杜氏がカッコよくパッパとしているイメージが強すぎるのかも。

豊臣秀吉愛飲之復古酒 僧房酒のもろみ

 この日見学できたのは、特徴のある豊臣秀吉愛飲之復古酒 僧房酒でした。僧房酒は一般の酒造りより水をずっと少なく作るようで、ドロドロ、ブクブクではなく、ゴワゴワしている感じです。既にいい匂いがしてきていました。ちなみにこのお酒の日本酒度は-110とのこと。

貯蔵タンク

 タンクにはトータル容量と、1mmが何リットルか書いてあります。水面の高さ1mmあたり何リットルか、ということ。税務署すげぇなぁ。明治〜大正までは国税収入トップだったから無理ないけど。

フィルタープレス・酒搾り機。
こちらでは袋しぼりのようなものはやってなさそうです。

ペーパーフィルター。活性炭を入れてろ過します。
無濾過生原酒、のような場合はこの行程は省かれますね。

お待ちかねの試飲会。

何杯でも飲める、というほどではないけど、何杯も飲みました。へへへ。
なかなか楽しい会でした。文化を維持する事、美味しい酒を作り続けること、後世につなぎたいですね。我的には飲みまくって応援するだけですが。

以下、高野街道 酒蔵通りの写真を撮ったので、掲載しておきます。










 

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